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ある日デートにて 【ガクト ③】
②のつづき


(以下の続きは比較的真面目な文章ですので、笑いはありません。悪しからず。)

ガクトは純真無垢な男であった。
それは一概に悪いことではないのだが、20代後半という年齢にしてみると、彼は精神的に幼すぎて、いろんな面で生きにくいのではないだろうか、と私は心配した。

社会へ出てサラリーマンとして勤め、周りの同僚や先輩や上司と上手くやっていくためには、ある程度の“あざとさ”が必要だと感じるからだ。

出会いの場にいっしょにいたガクトの同僚の男性の話では、ガクトの上司は彼のことを「扱いにくい。」と思っており、同期からは「変わり者。」と思われているらしい。また、後輩にバカにされたりしていると・・・。

何となく分かる気もした。

彼は集団の中ではあまりうまくやっていけそうもない。
会社でうまく立ち回るには、多方面のコミュニケーション能力がいる。
上司におべっかを言ったり、後輩の世話をしたり、同期の悩みを聞いてあげたり、取引先に上手く取り入ったり・・・。

これらの人間関係をこなすのに必要な“空気を読む能力”というのが、ガクトには絶対的に欠けていたのだ。

一度ガクトを含む何人かで、「蕎麦を食べに兵庫県の出石に行こう」という話になり、計画したことがあった。
ガクトが「みんなでどこかに行きたい。」と言うので、私が行先を提案したのだった。冬のことであった。
その年は何年かに1回の大雪の年で、道路の凍結どころか、通行止めが心配されたので、私を含め、みんなが「中止にしよう。」とガクトに言ったのだが、ガクトは「行ける。行きたい。」の一点張りで聞かなかった。
行先を提案したり、段取りを組んだりする段階では、こちらに案を任せてきたのに、「中止」という案だけは頑として呑もうとしないのだった。
私達は無理をして車にチェーンを巻き出石へ向かった。
「雪じゃなければ城崎で温泉にでも入りたいのにね。」と車の中でみんなで話していると、ガクトは「是非城崎にも行きたい。」と言い出した。
「今日は無理だよ。」とみんなが止めたが、彼は言うことを聞かなかった。
ハンドルを握っているのはガクトなので、結局ガクトに付き合い城崎へ行くことになったが、普段慣れない凍結した道路の運転は非常に怖いものがあった。
温泉から出た後合流したガクトは、髪まで洗い、しかも乾かさずに出てきたため、雪空の城崎の街を歩いていると少しずつ凍ってきて寒そうであった。
彼は車を停めて街を歩く途中で、時々急にいなくなり、しばらくするとお土産屋で何かを買って現れたりした。
同行したメンバーはガクトの勝手な行動に腹を立てるとともに、一様に「手に負えない。」という評価を下した。
私はガクトに対しては好意とは言わないまでも、ある程度の親近感を持っていたので、周りの人たちがガクトに対しての心証を悪くしているのを感じると、悲しい気持ちになったりもした。


その後1度だけガクトと二人でデートした。
彼は私に「彼氏いる?」とたずね、「いないよ。」と答えると、「よかった~。」と言った。

「俺、付き合う寸前まではいくんだけど、急に振られることが多いんです。」

私の胸は痛んだ。

ガクトの言葉に胸が痛むということで、私も自分自身の気持ちがどの方向を向いているのか、自ずと悟ってしまっている。

私は彼を“恋愛対象”としては見ることができないのだ。

彼はメリケンパークで嬉しそうにシャボン玉を買い、オリエンタルホテル前の突堤から海に向かってシャボン玉を吹いた。

私は、それを“ロマンチック”と取るか、“イタい男”と取るか悩み、あいまいに笑った。



私はこの数日ガクトの記事を、①と②と同じように面白おかしく締めくくるべく、何度かチャレンジしたのだが、結局このような深刻な文調になってしまった。
ガクトの行動や、ガクトとの会話の中には、確かに無邪気な可笑しさがあるが、それ以上に精神的に深刻な問題があるように思えてならない。
実際、周りの空気が読めない、社会に順応できないというのは、深刻な問題と言わざるを得ないだろう。
私はガクトに少しは好意を感じていたのだが、彼ときちんと意思疎通をしたり、細やかな感情のやり取りをして、二人でいることで“やすらぎ”を得られるような、そんな関係になる自信はなかった。
周りの人達の不快な感情に全く気付いていないガクトを、「気付く男」に成長させられる自信もなかった。

その後、私の方からはあまり連絡を取らず、自然と彼とは疎遠になったのだが、今でもガクトを思い出すたびに、「また誰かを怒らせていないだろうか。」とか「会社で立場を悪くしていないだろうか。」とか、心配に思う気持ちが湧いてくるのである。
私にとって彼は“出来の悪い、かわいい弟”のような感覚なのだろう。

彼に、彼の人生を明るくするような、かわいい彼女が現れることを祈ってやまない。


おわり




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テーマ:ある日デートにて - ジャンル:恋愛

【2007/08/02 10:11 】
ある日デートにて | コメント(2) | トラックバック(0)
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コメント
記事読んでたら
夜が明けまちた…w
【2008/02/06 05:34】
| URL | ヨヨ子 #-[ 編集] |
***************************
ヨヨちん

何やってんすか!
早く寝なさい!(笑)
でも読んでくれてありがと(チュッ)
【2008/02/06 08:37】
| URL | うめやん #r.Ra6CSg[ 編集] |
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